お知らせ

12月21日 シンポジウム「子どものために司法と福祉がどのように結びつくべきか」開催しました。

宮崎県弁護士会との共催で開催しましたシンポジウム『子どものために司法と福祉がどのように結びつくべきか』、無事に終えることができました。

師走の多忙な時期に、70名近くのたくさんの方々にご参加いただきまして、本当にありがとうございました。

はじめに、宮崎県弁護士会の橘潤副会長が開会のあいさつを行いました。

次に、NPO法人子どもシェルターみやざき事務局長の金丸祥子(弁護士)より2019年4月に開所した子どもシェルターの活動報告を行いました。

子どもシェルターが必要な理由や、子ども達がどんな生活を送っているかなどを紹介したあと、

子どもシェルターみやざきがめざすものとして、

●居場所がなく、傷ついている子どもに寄り添い、「ひとりぼっちじゃないんだよ」と子どもに伝え、ともに悩み、自立を支える。

●困難を抱える子どもを、たくさんの大人が力を寄せ集めて支援する。

●子どもが、信頼できる大人との関係を築き、自立の力にする。ということなどを話しました。

 

 

続けて、宮崎県弁護士会の青木大樹(弁護士 なお、青木弁護士も当NPO法人の理事です)より、2018年4月から始まった子ども担当弁護士(通称コタン)制度についての活動報告を行いました。

コタン制度発足後、相談件数は徐々に増えており、子どもシェルターに入る子どもはもちろん、それ以外の様々なケースに対応しています。

実際のケースをもとに、コタンがどのような活動を行うのか紹介しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、休憩をはさんで、今回のメイン講師である水藤先生に、「子どもの経験する困難の理解と対応~司法と福祉の連携の在り方から考える~」と題してご講演いただきました。

水藤先生は、もともと障害のある犯罪行為者への対応活動の分野をご専門とされていますが、今日は、子どもにフォーカスしてほしいとリクエストして、お話いただきました。

 

『そだちを剥奪された人』 = 支援対象者 の気持ちや思考そして行動傾向、一方の、支援者介入者 の気持ちや思考そしてぶつかりやすい困難について、それぞれ両方の視点に立って、とってもわかりやすく科学的分析的にご説明くださり、それをもとに、じゃあどうしたらいいかというところまで、具体的かつ実践的に提案いただく内容でした。

水藤先生のご講演は、子どもにとどまらず、社会内で生きづらさを抱えている人の支援に取り組んでいるすべての方にとって、ためになるお話だと思いました。

 

その後、本日の登壇者によるミニパネルディスカッション(質疑応答)を行いました。

会場には、弁護士をはじめ、さまざまな立場の方、特に福祉専門職の方も多く来てくださっていたので、みんなで共にこの学びの機会を持てたことを嬉しく思いました。

そして、シェルター開設から8カ月、予想に反せずいや予想以上に山あり谷ありなわけですが、自分たちの等身大の悩みや課題をどうしてそんなにわかってくれるのだろうと思うくらい、現場の者に寄り添ったお話で、そして、どことなく温かみある豊かな言葉の力も相まって、シェルターメンバー一同、うなずきっぱなしで、目からうろこもたくさんとれたので、これからまた前を向いて頑張ろうという元気をいただけました。

今後の活動に活かしていきたいと思います。

 

 

閉会のあいさつは、NPO法人子どもシェルターみやざきの五嶋俊信副理事長(弁護士)が行いました。

最後に、本シンポジウムは、日本弁護士連合会、子どもシェルター全国ネットワーク会議、宮崎県の後援をいただいて開催に至りました。

また、NPO法人子どもシェルターみやざきに対し、キリン福祉財団から「キリン・地域のちから応援事業助成金」をいただいたおかげで開催することができました。

ご支援ご協力をいただいた皆様、この場を借りて、厚くお礼申し上げます。

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